我らがBig Brotherは一体何を考えているのか

FBの各ユーザ固有ページ左下(タイムライン形式だとヘッダ真下の右)に,そのユーザの「友達」一覧の欄がある.ここの順番を決めるアルゴリズムに非常に興味がある.どういうノウハウに基づいているのか? ユーザのアクセス頻度と滞在時間を最大化する上で最適と判断されたアルゴリズムが使われているに違いないが,そうとしても基準は一つではない.
仮説1: 「友達」リンクを増やすためのレコメンデーションとして選ばれる
AがBのページを訪れたとして,

  1. リアル世界ではA, B共通の友人Cが,
  2. BのFB上での「友達」になっているが
  3. AのFB上での「友達」になっていない

ならば,このCのような人間を特定できれば,CをBの「友達」欄の上位に表示することでAはCに気付いてAのFB上での「友達」を増やすだろう.これによりAはより強くFBにロックインされる.これは「知り合いかも?」欄として出るものと基本的に同じと考えられ,そのアルゴリズムの概要は(多分 細部はもうobsoletedだろうけど)下記論文で述べられている.

仮説2: 既存の「友達」の過去ログを改めて読み返させるためのレコメンデーションとして選ばれる
こっちは単純.
AがBのページを訪れたとして,

  1. リアル世界ではA, B共通の友人Cが,
  2. 既にA, BのFB上での「友達」になっている

ならば,Bのページ上にCの顔を出せばAは「あいつ最近何してるんだっけ」とアクセスすると期待できる.普段からCの新規投稿はAに届いているかもしれないが,他に埋もれて流れる形だから改めて見返したいという要求は珍しくない.
これらは互いに反する要求だ.
多数のエンジニアが役割分担してFBという巨大なシステムを運営・拡張している.FBは古典的な (good old-fashioned) AIのように人間と「中国語の部屋」的な対話を持とうとはしないが,ある種の意志が内在してるレベルなんじゃないのかな.