九大数学科入試「女子枠」(アファーマティブ・アクション)

九州大学 数学科が来年の入試で9名の定員のうち5名を「女子枠」と定め,金沢工大他のいくつかの大学も同様に女子枠を設け始めるとの報道.これはいわゆる「アファーマティブ・アクション」,積極的差別是正の措置ですね.これを「結果の平等でなく機会の平等を!」と批判する声が聞かれるが,それは日本の「お受験」社会に毒された意見だと思う.
大学の機能としては国家有為の人材を育てることが第一だと思うが,そのための手段(育てるための資源には限りがある)として入試という選抜がある.現実的には入試に受かることをもって一流企業への就活パスポートとみなす風潮が蔓延してるので,その入試をあえて歪めるアファーマティブ・アクションが「結果の平等」と捉えられるのも無理はないかもしれないが...
アファーマティブ・アクションの目的は,大学生活を通じた学生の成長や,社会に巣立った後の活躍が,「少数派であること」により阻害されるのを防ぐこと.つまりこれは女子大学生の成長の「機会の平等」を確保するための措置である.特に(前々から言われてたことだが)「出産イベントをこなす可能性のある女性が,せっかく大学で学んだ知識・技能を継続的に生かして社会参加できるような職に就けるのかどうか」こればっかりは外野が口を挟めるものではなく,「やってみた」=「自分はその方向に人生の舵を切って10年,20年過ごしてきた」人の存在が無いと雲をつかむような話だ.まずその種を撒くという意味でアファーマティブ・アクションに賛成.物理とかでもガンガンやるといいよ.
ただ,私も理系大学卒エンジニアの圧倒的多数派である男なので,いまいち上の議論には説得力がない気がする.この辺の方から意見が聞けたらなーと思う:

最後に付け加えると,高校の同級生のアホ女が九大の「21世紀プログラム」とやらで意味不明な大学合格を果たし,今は商社で「同期と女子会。エネルギーをもらった。この日のことをきっと忘れない。」とかのスイーツ()振りを発揮しているのを見ているので... 九大が何しようと大して驚かない,失望も期待もない.